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12月 17, 2004

誇り高い星たちの眷属「星界の紋章」

戦火に呑み込まれた少年と少女の逃走劇を描くスペース・オペラです。
「星界の紋章(全3巻)」著:森岡浩之/絵:赤井孝美(ハヤカワ文庫JA 1996年刊)

身分にともなう軍役の義務のはたすため、帝都の軍の事務官養成学校へと向かうジント。
迎えを待つ宇宙港のロビーで、毅然とした雰囲気の少女と出会います。

主人公とヒロインの掛け合いが楽しいです。
ラブコメっぽいところもありますが、恋人というより親友といった感じです。
細かく構築された世界観が、興味深いです。
独特の設定による宇宙での艦隊戦が、燃えます。
不利な状況を工夫しながら切り抜けて行くのに、ドキドキします。

主人公のジントは、地上世界出身の基本的に普通の少年です。
政治家の息子だけあって、世渡り上手です。
頼りなさそうに見えて、意外と豪胆だったりします。

ヒロインのラフィール、宇宙に適応した種族・アーヴの少女です。
傲慢で子供っぽいけど、情が深いです。
ボケっぷりもなかなかです。

以下の3巻に分かれていますが、全体で1つの物語りです。
星界の紋章 I ― 帝国の王女 ―
星界の紋章 II ― ささやかな戦い ―
星界の紋章 III ― 異郷への帰還 ―
宇宙旅行、宇宙空間にあるアーヴ貴族の城館、地上の領民の暮らし、そして帝都。
〈アーヴによる人類帝国〉の習俗を、満遍なく見てまわれる構成です。

第1巻はプロローグといった感じで、世界観の説明に多くを占めています。
ティル・コリントの子供っぽさには、かなり違和感がありました。
3巻とも挿絵はありません。

元男爵、味のある老人です。
最初無個性に見えたセールナイの暴走や、マルカと愉快な仲間が楽しいです。
アーヴの将官たち、個性的でカッコイイです。
シブイ警部も登場します。

よく練り上げられた物語りです。
だんだんスピード感が増していくのもいい感じです。
かなり膨大な量の設定が、説明臭くならずに自然に紹介されています。
まったく異なった文化で育った2人のボケの応酬が楽しいです。
アーヴが猫好きなのもポイント高いです。

※続巻である「星界の戦旗 IV」が、本当に発売されそうなので読み返してみました。

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