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11月 20, 2004

本当の兄妹以上に「窓辺には夜の歌」

奇怪な夜の世界を、少女を守って冒険するシリーズの2巻目です。
「窓辺には夜の歌」著:田中芳樹/絵:ふくやまけいこ(講談社文庫 11月刊)

冒険を共にした来夢、北本と連絡を取るきっかけもないまま、9週間が過ぎています。
将来を見据えて努力を始めているものの、得たあるモノを使うことなく平凡に暮らしています。
学園祭の準備ににぎわう、大学の構内で、思いがけなく再会を果たします。

まったくの他人ですが、妹物です。
無垢な信頼のキラキラした瞳が、下心を封じています。

SF系のオカルトホラーです。
溢れ出した闇に、日常を侵食されます。
前巻から、ホラー感が激減して、アクション増量です。
裏面世界、前巻では、異世界というより異空間でしたが、今回は少し異世界度が上がっています。

主人公の耕平は、凡庸そうに見えて身体能力の高い、19歳の大学一年生です。
けっして来夢の信頼を裏切らなかった、彼女にとってのヒーローです。
堕ちてしまいそうな微かなグラグラ感もいい感じです。

来夢、ボーイッシュで、たくましい小学6年生の女の子です。
物事に執着を持てなかった耕平にとって、唯一、守るべきものです。
天涯孤独でも、真っ直ぐに育っています。
ちらりと見せる気弱さがキュートです。

一心に信頼し慕いつづける来夢。
かいがいしくフォローする耕平。
血の繋がりはなくても、家族的な愛で強く結びついた二人の関係がカッコイイです。
二人を暖かく見守る祖父的な存在の北本も、いい味をだしています。

※解説は、クリティカルにネタバレなので、初読の人は注意です。

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