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11月 19, 2004

手をつないで夜を「夏の魔術」

怪異な状況に閉じ込められた、9人の老若男女のサバイバル・ホラーです。
「夏の魔術」著:田中芳樹/絵:ふくやまけいこ(講談社文庫 2003年刊)

宙ぶらりんな自分を何とかしたいと、夏休の終わりに一人旅をしています。
不本意に降ろされた無人駅で、一人の子供になつかれます。

主人公と少女との強い信頼が、あたたかい物語りです。
ストレートな正義感が、爽やかです。
ホラーといっても、不可解さが中心で、怖さはひかえめです。
微妙なSF色があります。
アクション要素も強いです。

主人公の耕平は、19歳の大学一年生です。
裕福な家に生まれても、孤立していて孤独です。
無能ではないものの器用貧乏で、将来進むべきを道を定められずにいます。
平凡と言いながら、妙に身体能力が高かったりします。

来夢(らいむ)、行動力のある12歳の女の子です。
他人に迷惑をかけまいとする姿が、けなげです。
朗らかで、賢いです。
良い子過ぎるところが、あやうい感じです。

「夏の魔術シリーズ」新書版は、全四巻で、一応,完結しています。
シリーズは、一種の「妹もの」です。
最初は、1988年から、徳間ノベルズで三巻まで出版されました。
その後の、講談社ノベルスをへての文庫化です。
各巻は、四季に対応しています。

いわくありげな汽車。
まとまりのない同行者。
怪しい洋館。
先の見えない決断を迫られます。

リンク集: 田中芳樹

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