電波系サブヒロイン「ホーンテッド!」
幽霊少女と自虐少女と逃げ腰ナルシスト男のラブコメディです。
「ホーンテッド!」著:平坂読/絵:片瀬優(MF文庫J 9月刊)
買う予定ではなかったのですが、新人の作品で、一推し的な扱いだったのと、イラストに引かれて買ってしまいました。
主人公、自分のことを「墓穴掘り人形」とか呼んでしまうナルシストです。
「自分語り」に熱心です。
いつも失敗したときの予防線を張っている感じがいやでした。
自分の行動の卑小さに自覚がなく、クールを気取っているのが、うっとうしかったです。
せっぱつまった場面で、トリックを得々と語って悦に入り、せっかく作ったチャンスを無駄にしてしまうナルシスティックな間抜けっぷりです。
生き残るために全力を尽くすと言うなら、黙って突撃すべき場面でしょう。
せめて誰かツッコンでくれればギャグになるのですが・・・。
50ページほどで読むの止めようかと思いましたが、自虐少女が出てきたあたりから、会話中心の展開に移行して、中盤は、そこそこ楽しめました。
後半、自分語りが再発したのが残念です。
全体に、語りが冗長で整理すれば、半分ほどにまとめられそうです。
後半の脱出劇は、へんに理屈っぽい展開なのに、護符の設定がいいかげんであるなどアンバランスでご都合主義です。
幽霊少女、素直で良い子すぎです。
三角関係が、いまひとつ曖昧になって盛り上がりに欠けます。
幽霊である必然も感じられませんでした。
生と死が主要なテーマのようですが、実感をともなわず観念的です。
友人も家族も出てきません。
生活感に乏しいです。
自虐少女の、暴走っぷりは素晴らしいです。
いい感じの電波系ヒロインです。
幽霊が普通に存在する世界観なので、単純に電波系といえるかは分かりませんが。
パワフルで、メイン・ヒロインの幽霊少女がかすんでしまうほどです。
後ろ向きな主人公の一人称なので、うっとうしい感じがつきまといました。
客観視点にするとか、幽霊少女のツッコミでギャグにするとかがあれば、もっと楽しめたかもしれません。
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